「これ、あげる」
小さな手が持っていたのは 小さな石
なんの変哲もない ただの石
でも それは心を広げる魔法の石
私は石が好きだ
石はこの地球のかけらだ
長い年月をかけて
空気が水になるように
水が土になるように
土が地面になるように
地面が岩になるように
生きては死んでを繰り返す
今 偶然 私の手のひらにある石は
かつては恐竜たちの食べていた
高い場所にある葉っぱだったかもしれない
かつては川を流れる
美しく冷たい水だったかもしれない
かつては貝の中にある
小さな命だったかもしれない
そのかけらが 私の手のひらにある
何という奇跡だろう
小さな手は私に言う
「石、すきでしょ?」
うん すきだよ
あなたがくれた石は もっと特別になる
その石は大切に私のポケットにねむる
白石 静夜(しらいし しずや)