Shizuya Shiraishi

021.砂漠の中の一砂粒

2026/6/11    

  「”特別”って何だと思う?」 隣にいる”誰か”が私に声をかける。   渋谷のスクランブル交差点の上空20mを飛んでいる私たち。 都会の湿った空気は私たちだけを避けて進んでゆく。 ...

020.筆をもって

2026/6/11    , ,

  「世界よ、僕たちを見つけて。」   黒いスウェットの背の高い彼の言葉。 ささやくような声量だが、願いと痛みと希望を抱く強さがある。 それは黄金の光の声を借りているようだった。 ...

019.地殻変動

2026/6/10    ,

※短編ホラー/恋愛×異界 世界がずれたのは、あの日だった。     キーンコーンカーンコーン…… 放課後を知らせるチャイムがなる。帰りのホームルームが終わった学校は部活やアルバイト ...

018.いかないで

2026/5/29  

  まって、いかないで! 私はひたすら走る     その姿を鳥の視点からいたずらに笑って見るように、 どんどん離れていくあなた   どれだけ走っても走ったような ...

017.forest

2026/5/21  

1歩、2歩、あるくと近づく、あの光がある。 それは私を呼んでいるに違いない。私はこの世界の覇者だ。そんな幻想にもとらわれるような甘い誘惑がある。 「見るな」と「見て」が同居したその顔の正体を、私は探し ...

016.白い暗い森

2026/5/21  

  白い暗い森の中で誰かが呼んでいる   「こっちだ。こっちだ。歩を止めるな。すすみつづけろ。」   足は思い。砂利道、獣道、ぬかるむ道。足を取られながらも進み続ける。 ...

015.朝の体

2026/5/21  

  朝の体が私に目覚めを告げる まだ夢と現実の狭間のふわふわとした 黒い闇の中で私は浮かんでいる   まだここにいたいなあ さっき感じたことは何だったかな あの感覚は忘れたくないな ...

014.コンビニ

2026/5/21  

  まだ空気は湿っていて冷たい 自転車を漕ぐ足は次第に冷えてくる   ビーチサンダルではなくて 靴で来ればよかったと後悔する   左のふくらはぎの筋が引っ張りあって叫ぶ ...

013.15人16脚

2026/5/21  

  「1年1組!準備はいいですかーーー!」の権威の声 「わーーーーーーーーーー!」という大歓声   また、声掛けに応じて歓声が上がる 何度も上がる 何度も 何度も 何度も これでも ...

011.胸の奥の重いもの

2026/5/21  

  ねえ、きみはだれ? 胸の奥に重い感覚がずっと居座っている。   温かくて やさしくて でも 少し暗い   誰かに気づいてほしそうにそこに座っている   どう ...